膨張目地とはレンガ積み施工のとき、壁面の一部にモルタルを使用せずセラミックファイバーを挟み込む施工方法をいいます。
レンガ(耐火レンガや耐火断熱レンガ)も一種のやきものであり、トンネル窯という大型の窯で焼成されます。レンガの番手(SKやA、B、C類の数字)は「再加熱収縮率」というJISに定められた基準で表されています。レンガを製品として焼成したあと、窯となってまた火にさらされると(再加熱)、熱によって膨張したり収縮したりします。並レンガの大きさは230×114×65ですが、長手方向(230㍉)では0.2~0.6㍉程度(1,250℃で)膨張すると考えられています。
つまり、10丁長手積みされた場合、最大で6ミリ膨張するということになります。膨張したレンガは窯が冷えると元に戻ろうとします。その時クラック(ひび割れ)が入るということになります。こうならないようにセラミックファイバーで緩衝させてあげるのです。
この施工方法は一般に行われていますが、有効に行う為には膨張目地に近い部分の目地にもモルタルを使用しないことが重要となります。
モルタルを使用するとセラミックファイバーで完全には緩衝できずクラックの原因となります。
←左の写真中央部分が
膨張目地です。
拡大してみると目地の上下にモルタルがないことがわかります。→
【不適切な施工の例】
←左の写真中央部分が
膨張目地です
拡大してみると目地の上下にモルタルが着いていることがわかります。→
弊社ではこの施工方法を炉壁の厚さ205㍉以上の製品すべてに採用しています。
DAシリーズ
炉壁205㍉・炭化焼成付き・エアーシャッター・台車式・定床式・アルミコー煙突付き
DXシリーズ
炉壁205㍉・台車式・定床式・アルミコー煙突付き(エアーシャッターはオプション)
DOKシリーズ
炉壁255㍉・炭化焼成付き・エアーシャッター・台車式・定床式・アルミコー煙突付き